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2010年10月6日水曜日

2010年5月26日発売のミックスCD『DJ FUMIYA IN THE MIX』インタビュー@電子書籍

LOUD(ラウド)【クラブ/DJ/パーティー/ロックの雑誌】2010-05-31発売号(186号)COVER/FRONT
INTERVIEW: DJ FUMIYA(RIP SLYME)
2010-05-31発売号(186号)
http://www.fujisan.co.jp/Product/1281679879/b/339729

■FRONT INTERVIEW
02 ダンス・フロアの躍動感を凝縮した、ファットでバンギンなパーティー・キラー・ミックス
DJ FUMIYA

2010年5月26日発売のミックスCD『DJ FUMIYA IN THE MIX』インタビュー


目次

COVER A面: The Chemical Brothers
COVER AA面: BOOM BOOM SATELLITES
COVER 折り返しA面: DJ FUMIYA

■FRONT INTERVIEW
02 ダンス・フロアの躍動感を凝縮した、ファットでバンギンなパーティー・キラー・ミックス
DJ FUMIYA

■SPECIAL FEATURES
09 エレクトロニックなサウンドと、豊かな感情表現に磨きをかけた、ヒップホップ・クイーン
COMA-CHI

■INTERVIEW
10 ライブ・サウンドを作品化し映像と一体化した音楽を創り上げた、スーパー・エレクトロニック・ミュージック・ユニット
The Chemical Brothers

16 トレンドやスタイルを超越し新たなる音世界に到達した、エレクトロニック・ロックのイノベーター
BOOM BOOM SATELLITES

22 エレクトロニクスとロックの新たな化学反応を示す革新的プロジェクト、第二章へ突入!
AA=

28 ディープでヒプノティックなグルーヴを従えて帰ってきた、ニューヨーク最強のダンス・ロック・バンド
! ! !

32 フレンチ・エレクトロのスーパー・アイコンが満を持して発表した、ポップでキュートでセクシーなデビュー・アルバム
UFFIE

36 ジャイルス印の新世代キューバ音楽が、最先端クラブ&ジャズ・ミュージックに大変身
GILLES PETERSON

41 ハウス・ミュージックの奥深さとオリジナリティーを究めた、渾身のニュー・アルバム
STUDIO APARTMENT

44 ジャパニーズ・ハウス・シーン期待のメロディー・メイカー
atrie.

46 現代を生きる女性に贈る、人間の内面に迫るファンタジー・ストーリー
坂本美雨

48 美しく神秘的に進化を遂げた、UKの人気アート・ロック・バンド
FOALS

50 カナダが誇るスペシャル・ロック・バンドの美しきポスト・ロック・ケミストリー
BROKEN SOCIAL SCENE

52 進化したスタジアム・ダンス・サウンドを打ち出した、ハイパー・エレクトロニック・ロック・アクト
PENDULUM

54 ポップ・ミュージックの神髄に迫る、ブルックリン発タイムレス・インディー・バンド
THE DRUMS

56 キラキラ・ノコギリ・ポップを標榜する、カルフォルニアの新鋭ローファイ・ガールズ・バンド
DUM DUM GIRLS

58 カナダの鬼才プロデューサーが新たにたどり着いた、リキッド・ダンス・ミュージック
CARIBOU

60 ポップ・ミュージックの売れっ子プロデューサー達が結成した、ハイセンスなエレクトロ&インディー・ポップ・バンド
MIIKE SNOW

62 新世代ダフト・パンク・チルドレンが放つ、フューチャー・エレクトロ・ディスコ
GRUM

64 甘美なメロディーとダンサブルなビートが交差する、今注目の実力派エレクトロ・ロック・バンド
MASTERLINK

66 ジャンルレスなヒューマン・ロック・サウンドを追求する、新世代スリーピース・バンド
Prague

68 2010年型エレクトロ・ポップ・ガールがお届けする、摩訶不思議なレトロ・フューチャリスティック・ワールド
Mizca

■FEATURES
70 シーンをアンダーグラウンドから支えるハウス・レーベルの、10周年記念コンピレーション
Edizione by SAW.RECORDINGS

72 名作ゲームBGMの魅力を、メロウ&グルーヴィーに描き出した、日常に溶け込むコンピレーション
Chill SQ

■PEOPLE
73 注目のエレクトロ・パンク・デュオが、多彩なセカンド・アルバムをリリース!
CRYSTAL CASTLES

74 ライブのエネルギーを音に注ぎこむ、ドイツ発エレクトロ・ロック・バンド
pitchtuner

75 チリと東京の鬼才アーティストが3年を費やして制作した、エレクトロニック・シンフォニー
ATOM™ & MASAKI SAKAMOTO

76 ライブでの瞬間的グルーヴを音源に封じ込める、実力派ヒップホップ・バンド
HOCUS POCUS

77 生演奏の質感をリアルに描き出したジャズ・アルバム
Blu-Swing

78 自らの声を追求した、進化型ハウス・アルバム
arvin homa aya

79 新ボーカリストを迎え、より自由でエッジーなサウンドを追い求めた、新機軸シングルを発表!
スポンテニア

80 生楽器の温かみとダイナミズムを伝える気鋭プロジェクトが、発展的リミックス・アルバムを発表
Namy

■REGULARS
08 GUEST LIST

78 ESSENTIAL RELEASES

80 WOMB WORLD WIDE

82 HIGH TIMEZ

86 BUZZ DJ's REVIEW

89 INTERACTIVE

89 COLUMNS

2010年10月5日火曜日

『つながり  社会的ネットワークの驚くべき力』

つながり
社会的ネットワークの驚くべき力
著者: ニコラス・A・クリスタキス
著者: ジェイムズ・H・ファウラー
翻訳者: 鬼澤忍
発行年月日:2010/07/21
サイズ:四六判
ページ数:408
ISBN:978-4-06-214770-5
定価(税込):3,150円
出版社: 講談社

■内容紹介
肥満も性感染症も笑いもすべて伝染す(うつ)る!?
ハーヴァード大学医学部・教養学部教授とカリフォルニア大学の政治学者が提示する、クラウド時代の社会的ネットワークの姿!
デジタルであれアナログであれ、人と人とのつながりのなかでしか人間は生きていかれないのだ……
人と人との"つながり"が社会を動かしている!
2007 年、肥満は伝染するという私たちの研究結果が発表されると、大反響が巻き起こった。数百通ものeメールを受け取ったし、この研究をめぐるブログへの書き込みも数百にのぼった。……だが現在では、肥満は伝染することがわかっている。私たちの研究が発表されて以降、私たちのほかに3つの研究チームが別々の集団で肥満の伝染を確認しているのだ。……では、肥満はいかにして伝染するのだろうか。

■ 目次

私たちはみんなつながっている

第1章 真っ只中で
バケツリレーと電話連絡網
ネットワークにおける生活のルール
ルール1 私たちはネットワークを形づくる
ルール2 ネットワークは私たちを形づくる
ルール3 友人は私たちに影響を及ぼす
ルール4 友人の友人の友人が私たちに影響を及ぼす
ルール5 ネットワークはそれ自身の命を持っている
六次の隔たりと三次の影響
私たちはつながっている

第2章 あなたが笑えば世界も笑う
私たちの祖先は感情を持っていた
感情の伝染
感情の集団暴走
……幸福の広がりとは
……人混みのなかで独りぼっち
……

第3章 ともにいる者を愛す
私はどうやってパートナーと出会ったか
似た者同士
……花婿が花嫁より得な理由
愛、セックス、多層性

第4章 あなたも痛いが私も痛い
元恋人の恋人の元恋人
病原菌も広がってゆく
異なるネットワーク、異なる処方箋
友人の友人があなたを太らせる
……自殺も伝染するのか?
公衆衛生の新たな基礎

第5章 お金の行方
ジョージはどこに?
SARS、シーガル、水夫
……情報の流れの三次の隔たり弱い絆の強み
いつの時代も仲間同士の結束は固い
ネットワークの創造性
……

第6章 政治的につながって
あなたの一票に価値はない
一人だけで投票するわけではない
……つながりの最も多い政治家は誰だ?
政治的影響のネットワーク構造
活動はインターネットへ

第7章 人間が持って生まれたもの
太古から結ばれた絆
協力関係につながりが果たす驚くべき役割
……双子に学ぶ
ネットワークは遺伝子のなかにもある
……友人を何人持てるか?
……

第8章 おびただしいつながり
仮想世界の現実的行動
……まあ、すてきなアバターですね
……シックスディグリーズからフェイスブックへ
大量に、そして受動的に
友人が多すぎる?
リアリティーとウィキアリティー
干し草の山から針を探し出す
……

第9章 全体は偉大なり
人間の超個体
あなたのものでもないし、私のものでもない
善意の広がり
持てる者と持たざる者——社会的ネットワーク格差
……

■著者インタビュー
「あなたの幸福の要因の一つは友人の幸福であるということだ。単に友人の幸福ではなく、友人の友人の幸福が影響していると言っているだけだ。」
「ネットワークが自分にどれくらいためになるかばかりを考えるのではなく、あなた自身がいかにネットワークのためになるかを考えるのが一番良いのだ。」

——著書のテーマである「ソーシャル(社会的)ネットワーク」とは何か、分かりやすく説明してほしい。

 こう考えると分かりやすいだろう。一人の男性の妻には友人がいて、その友人には夫がいて、その夫には同僚がいて、さらにその同僚には兄弟がいて、兄弟には友人がいる。人びとはそうした広大な社会的ネットワークでつながっている。

 ここで大事なことは、社会的影響は知っている人のところで止まるわけではないということだ。あなたが友人に影響を与え、その友人がさらに友人にその影響を"伝染"したとすれば、われわれは人生で一度も会ったことのない人たちに影響を与えていることになる。

 今回、ジェイムズ(『つながり』共著者のジェイムズ・ファウラー
カリフォルニア大学サンディエゴ校政治学科教授)と書いたことはまさにそうした社会的ネットワークが持つ驚くべき力についてだ。

——どのような発見があったか。

 実は、この分野の研究は100年以上前から行われており、人が他人に影響されることは分かっている。ただ過去の研究対象は数人単位から多くとも数十人単位の社会的ネットワークにとどまっていた。一方、今回われわれが興味を抱いたのは、数千人、数万人、数百万人単位の社会的ネットワークだ。規模からして、新しい発見だらけだったと言える。

 特に驚かされたのは、特定の種類の音楽が好きといった好みだけではなく、広大な社会的ネットワークを通じて人が直接付き合いのない他人から体重や感情まで影響を受けることだった。友人の友人の友人の体重が増えると、その人の体重も増える——、友人の友人の友人がタバコをやめると、その人もいつのまにか禁煙している——といったことが実際に確認できた。投票活動でも、ある人の投票が友人の友人の投票に影響を受けているケースもあった。

社会的ネットワークは、知れば知るほど、複数の個体から形成されていながら、1つの個体であるかのように存在し機能する"超個体"だったのだ。感情、肥満、幸福、不幸、怒り、笑いといったさまざま事象がそのネットワークの中を伝播する。

 友人はある程度選べるが、その友人の友人は自分で選べないことを考えると、興味深い結果ではないか。

——どうやって定量的に分析したのか。

 それはもう大変だった(笑)。社会的ネットワークの力を研究するためには、社会的ネットワークの大量の実例が必要だったが、それは自分たちでかき集めるしかなかった。

 前述した友人のネットワークもあれば、大家族のネットワークもあるし、同僚のネットワークもある。またそれらをすべて含むネットワークもある。線でつなぎ絵に描こうとすれば、それらはさまざまな方向に枝分かれして複雑に入り組んだかたちになる。

 さらに、社会的ネットワークの力を分析するには、ある事象の影響が時間の経過とともにネットワーク内にどのように波及していったのか、ネットワークに属する個々人に関する具体的な情報も必要だった。分かりやすく言えば、社会的ネットワークのスナップショットではなく、映画が必要だったのだ。さもなければ、友人の友人の友人が太ると、自分が太るといったデータは検証できない。

 ちなみに、研究費はNIH(National Institutes of Health、国立衛生研究所)の一つであるNIA(National
Institute on Aging、国立老化研究所)からもらった。5年間で100万ドルほど使ってデータをかき集めた。そして、さまざまな分野の分析手法を用いて、社会的影響の伝染の経緯を研究した。

——社会的ネットワーク内を流れる事象に、肥満や幸福を選んだ理由は?

 肥満、喫煙、飲酒は公衆衛生上の重要性から選んだ。たとえば、日本人が特にそうだが、飲酒は非常に社会的な行為であり、ある人が飲むかどうか、またその人が実際にどれくらい飲むかどうかは周囲の人に強く影響される。

イギリスでは今binge drinking(飲み騒ぐこと、一気飲み)が深刻な社会問題になっている。大人数のグループになると飲みすぎる。ただ、われわれが関心を持ったのは、同じ場所にいる人が飲むのを見て影響を受け、自分が飲むということではなく、その場で一緒に飲んでいない友人の友人の友人の飲み具合によって、自分がどれくらい影響を受けるかということだ。そして、われわれは影響を確認できた。

 さらに、離婚、幸福、寂しさ、憂鬱、利他主義、睡眠行動、薬物使用などについてもデータを収集した。

——幸福は、不幸よりも伝染しやすい?

 ジェームスと私はいろいろな賭けをしたが、これだけはジェームスが勝った。研究を始める前までは、私は不幸が幸福よりも速く伝染すると思っていた。というのも、人間が他人とのつながりを求めるのは、より効率的に世界と向き合うためであり、悪いニュースの広がりは、その"進化的な適応"という目的に適っていると想定していたからだ。だが結局、私は間違っていた。

——何を見落としていたのか。

 マイナスの感情の大きな目的が、情報を伝達することであるのに対して、プラスの感情のそれはグループの団結機能にあるということだ。たとえば、私はトラをみると恐怖を感じる。あなたはトラを見ていなくても、私を見て、真似をする。それは、集団生活の円滑化に一役買うが、グループのつながりを強めるものではない。一方、幸福や愛というのは、グループを団結させる感情なのだ。

 ちなみに、恐怖や不幸、怒り、あるいは幸福を感じたりすることは、人間が他の動物に対して持つ進化上のアドバンテージだ。人間は単に感情を顔に出すだけではなく、その表情を読み取り、真似をすることができる。私がある感情の状態になると、あなたはそれを受け入れる。すなわち、われわれは感情を個体の心理状態ではなく、社会学的な実体として理解すべきなのだ。前述したとおり、感情は個々の存在ではなく、集団的な存在でもあるということだ。

——ある社会的ネットワークの中心にいる人が非常に幸福だとすると、周囲の人も幸福を感じるということか。

 決定力があるものではない。あなたの幸福の唯一の要因が、あなたの友人の幸福だと言っているのではない。それは間違いだ。われわれが言っているのは、あなたの幸福の要因の一つは友人の幸福であるということだ。単に友人の幸福ではなく、友人の友人の幸福が影響していると言っているだけだ。

 今ここで話しているネットワークは、フェイスブックのようなデジタルネットワークではなく、実際のネットワークだ。人類が何十万年も作ってきたネットワークだ。オンラインネットワークにはオフライン(実社会)のネットワークと共通する部分もあるが、異なる部分もある。

——どんな違いがあるのか?

 4つの大きな違いがある。一つ目はenormity(影響力の大きさ)だ。これはソーシャルインタラクション(社会的相互作用)の大きさを指す。あなたが属す社会的ネットワークの大きさは、オンライン上では何千人にもなる可能性がある。

 二つ目はcommunality(共有性)で、これは他人と協力する能力だ。オンラインの世界は、オフラインの世界に比べて、基本的に共有性を実現しやすい。たとえば、ウィキペディアは、現実の世界では組織立てるのが非常に難しい方法で、多くの人の貢献を引き出している。

 三つ目のspecificity(特異性)は個人を探し、見つけ出す能力だ。たとえば、日本の小さな漁村に住んでいれば、特定の資質や能力を持つ人を探すことは非常に難しいだろう。口コミに頼らなければならない。しかし、今もし沖縄で陶器の作り手を見つけたければ、ネットを使って数分で見つけることができる。300年前であれば、これは非常に難しいことだった。

 四つ目はvirtuality(バーチュアル性)で、オンラインでは、現実の世界では非常に実行するのが難しいアイデンティティを持つことが可能だ。たとえば、男性が女性のアバター(仮想空間における自分の分身)を持つこともできる。

——つまり、オンラインのほうが影響を広げる力は強いのではないか。

 こう答えよう。われわれが発見したことは、オンラインでつながっているからといって、人は誰からも影響を受けるわけではないということだ。それは同じ町に住む人なら影響を受けるかというとそうでないのと同じだ。フェイスブックの友達が何千人いたとしても、彼らの行動とか好みに影響を受けるかと言ったら別の話だろう。

 しかし、その中でもオンライン上の友人で現実の友人でもある人、オンライン上の友人であったが、現実の友人になった人は、実際にあなたに影響を与える傾向がある。

 本の中で「自殺」を取り上げているが、日本では他人同士が集まって集団自殺してしまうことがあると聞く。この現象はspecificity(特異性)を示している。

 自殺したいとき、自殺したいと思っている他の人を探そうとする。それはまた悲しいことにcommunalityも示している。集まると、悪い行動が強化される。こういう人たちは他人同士であることがときどきある。また、ときには集まってからお互いのことを知るようになって、そういう行動が強化される場合もある。こういう場合、オンラインの友人が現実の友人になる。もちろんこれは日本だけの問題ではない。アメリカにも自殺クラブはある。

——(自殺のような)マイナスの感情のほうがプラスの感情よりも伝播力がやはり強いということではないか。

 オフラインの現実社会のネットワークの場合は違う。愛や利他主義や幸福などの好ましい特性の方が、不幸や暴力、虚報よりもはるかに広がるのが速い。つまり、つながりのある生活は損害よりも恩恵のほうを多くもたらしてくれるのだ。

——日本は"つながり"が希薄だから、孤独死が増えている?

 それは、日本だけの問題ではない。

 正確な比率は覚えていないが、イギリスにはクリスマスを一人で過ごす人が100〜200万人いるという研究結果がある。本の中にも書いたが、アメリカ人の5%は、友人がいない。この孤立の問題はフランス、イギリス、アメリカ、日本などあちこちにある。国によってかたちは異なるが、一般的な問題だ。この社会上の孤立は死のリスクになる。孤立すると、死期が早まる。

——では、われわれは社会的ネットワークをどう人生に活かしていけばいいのか。それはある程度コントロールできるようなものなのか。

 社会的ネットワークの中での自分のポジショニングについては自助努力でかなりコントロールできるが、それ以外の部分では部分的なコントロールしかできないことをまず自覚すべきだ。

 もちろん、あなたの友人が犯罪人であれば、彼との関係を切ることは恐らくいいアイデアだろう。しかし、前述したように、人とのつながりを持つことは、基本的に損害よりも恩恵のほうをより多くもたらしてくれることが分かっている。意図的に自分の社会的ネットワークを作っていくことはあまりうまくいかないだろう。

 また、禁煙するとか、減量するとか、少しでも幸せになろうとするとか、自分自身の人生にプラスの変化をあなたがすれば、それは自分の友人だけではなく、その友人の友人にまで影響を与えるという視点も大切だ。何十人というレベルではなく、何千人、何万人というレベルにまで影響を与える可能性があるということだ。

 かつてジョン・F・ケネディは"Ask not what your country can do for you; ask what you
can do for your country."と言った。同じことは社会的ネットワークにも言える。

 つまり、ネットワークが自分にどれくらいためになるかばかりを考えるのではなく、あなた自身がいかにネットワークのためになるかを考えるのが一番良いのだ。

かよちゃんに任せとけば安心なのウチの店は!(2010.10.4 MON放送、 日テレ「しゃべくり7」での発言)

かよちゃんに任せとけば安心なのウチの店は!(2010.10.4 MON放送、 日テレ「しゃべくり7」での発言)
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2010年10月2日土曜日

「間違いなく美大落ちるでという、へたくそな絵です。僕はそんな出発をしたわけで、そこから出発できるということでもある」

まねぶ美術史
著者:森村 泰昌
出版社:赤々舍   価格:¥ 2,625

朝日新聞2010.10.1夕刊

「まねぶ」から美術家へ 森村泰昌さん、習作展を書籍化

2010年10月1日

「"ゴッホ"以後のシリーズが、僕の色々な試行錯誤を解消させた面はある」と語る森村泰昌さん=大阪市内

 美術家の森村泰昌さんは今年、趣向の異なる二つの個展を開いた。一つは、20世紀の著名人に扮した「なにものかへのレクイエム」。世界に知られるセルフポートレートシリーズの"回顧"展だ。もう一つは、自身の無名時代の習作を、影響を受けた美術作品と並べて展示した「まねぶ美術史」。森村さんは展示内容を書籍化することにこだわった。そのわけは——。

 「デッサンを見てほしい。(略)高校1年D組だった私が描いたはじめての石膏(せっこう)デッサンだ。もののみごとにへたくそだと思わないか」

 これは『まねぶ美術史』(赤々舎)の冒頭に森村さんが著した言葉だ。文の横には石膏(せっこう)像のデッサン。1967年、少年時代の作品である。

 ページをめくると、青ペンによる抽象画がワシリー・カンディンスキーの作品「小さな世界IX」(1922年)と並んで掲載され、さらに鉛筆で描かれた抽象画がパウル・クレーの作品「綱渡り」(23年)と並んで掲載されている。

 これらは今夏、高松市美術館で開催され、来年以降に広島県福山市や岩手県などに巡回する同名の個展の内容そのままだ。森村さんの過去の習作や未公開作品と美術館のコレクション計約120点を展示した。ちなみに「まねぶ」は「まねる」「まなぶ」の語源となった言葉である。

 「肖像(ファン・ゴッホ)」(85年)を発表し、擬態する美術家モリムラとして飛躍する以前の個人史の数々。「お茶屋の息子の僕には芸術的な環境が何もなかった。例えば本を開いたときとかにぽつんと情報が入ってきて、そのたびに『こんなもんがあるのか』と驚いて自分のオリジナリティーを追求した」

 数千点におよぶ習作のほとんどを、森村さんは自宅に保管していた。それらを「気になってちらちらと眺めていた」ところから、「まねぶ美術史」を思い付いた。「当時の表現との出会いとか衝撃は、非常に純粋なものでした。最近、あの衝撃がとても大事に思えてきたんです。試行錯誤しながら一巡して、原点に戻った感覚ですね」

 芸術のプロジェクト化が進み、大がかりになったことも気がかりだった。「僕の『レクイエム』も結構な規模。ただその一方で、表現は本来的には個人的なものなんやけど、という思いもあって」

 書籍化はそんな思いの結晶でもある。だから40余年前のデッサンを表紙に載せた。「間違いなく美大落ちるでという、へたくそな絵です。僕はそんな出発をしたわけで、そこから出発できるということでもある」(浜田奈美)

2010年10月1日金曜日

『ジョージ・オーウェル日記』

ピーター・デイヴィソン編/高儀 進 訳
ジョージ・オーウェル日記
税込価格 : 8820円 (本体価格8400円)
ISBN : 978-4-560-08092-4

作家の全貌を知る貴重な資料
ジャンル : 文学
体裁 : A5判 上製 612頁
刊行年月 : 2010-09
内容 : 没後60年記念出版。大不況下の炭鉱労働、最底辺の都市生活者、モロッコのマラケシュ滞在、第二次大戦下のロンドン空襲、孤島での農耕生活と自然観察など、作家の全貌を知る貴重な資料。

「薄汚い格好の女がいた。女は家の前の溝の脇に跪き、詰まっている鉛の配水管を棒でつついていた。身を切るような寒さの中で、ウィガンのスラムの溝の脇に跪き、詰まった配水管を棒でつついているのは、なんと恐ろしい運命だろうと思った。その時、女が顔を上げ、私の目を捉えた。その表情は、見たこともないほどわびしかった。女は私とまさに同じことを考えているのだと強く感じた」[『ウィガン波止場への道』日記より]

■没後60年記念出版
 英国の作家ジョージ・オーウェルは、全体主義を厳しく批判した小説『動物農場』や『一九八四年』、スペイン市民戦争の証言となったルポ『カタロニア賛歌』などで世界的に知られる、二十世紀を代表する巨匠だ。一九五〇年に没してから、今年で六十年になる。本書は、英国で刊行された、詳細な注を施した全集(二十巻)のうち、一九三一年から四九年までの、現存する十一冊の日記と二冊の手帖を一冊にまとめた、たいへん貴重な一次資料だ。
 ロンドンの最底辺生活者と行動を共にし、ホップ摘み労働を体験した「ホップ摘み日記」、大不況下の炭鉱地帯に入り、労働者の過酷な労働と生活に共感をこめて活写した「『ウィガン波止場への道』日記」、海外滞在記である「モロッコ日記」と「マラケシュ・ノート」、第二次大戦が勃発し、BBCで宣伝番組の制作に従事し、空襲に見舞われる様子や愛国心を綴った「戦時日記」、戦後、結核に罹り、孤島の農場に引きこもって、農耕、釣り、自然観察を記録した「家事日記」など、作家の全貌を知ることができる。オーウェルは伝記が書かれることを嫌っていたというが、この日記が彼の人生を物語る実質的な「自伝」になっていることは、興味深い。

■編者:ピーター・デイヴィソン Peter Davison
1926 年、英国北部に生まれ、7歳の時に父を亡くし、女優志望の母がロンドンに行ったため、孤児院で教育を受けた。16歳になる前に社会に出て、映画会社に勤めたのち、海軍に入った。除隊後、鉄道雑誌編集者などを経て、夜学と通信講座で学士号、修士号を取得し、シドニー大学講師になった。その間に現代演劇をテーマにした博士論文を書き、バーミンガム大学、ケント大学などでも教鞭を執り、現在はグリンダー大学名誉教授。これまでにオーウェルに関する著作を30冊近く執筆し、編集している。そのなかでも、詳細な注を施した『ジョージ・オーウェル全集』(全20巻)は、作家の今日的意義を高めたとして、評価されている。1999年、文学に対する貢献によって大英帝国四等勲士に叙せられ、2003年、文献学会から金賞を授与された。

■訳者:高儀進(たかぎ すすむ)
1935 年生まれ。早稲田大学大学院修士課程修了。翻訳家。日本文藝家協会会員。主要訳書:D・ロッジ『大英博物館が倒れる』『交換教授』『どこまで行けるか』『小さな世界』『楽園ニュース』『恋愛療法』『胸にこたえる真実』『考える…』『作者を出せ!』『ベイツ教授の受難』、R・ムーアハウス『ヒトラー暗殺』、D・C・ラージ『ベルリン・オリンピック
1936』、B・マッキンタイアー『ナチが愛した二重スパイ』

*データは刊行時のものです

「人とモノを自由に選べるようになる」←とても素敵なフレーズ

吉原珠央『人とモノを自由に選べるようになる本』(幻冬舎)
税込価格: ¥1,365 (本体 : ¥1,300)
出版 : 幻冬舎
サイズ : 19cm / 206p
ISBN : 978-4-344-01874-7
発行年月 : 2010.8

自信も目標もなく不安な日々を過ごしていた著者が、どのようにして自分の人生に納得し「人とモノを自由に選べる」ようになったのか。悩み抜いた経験から学んだ考え方や習慣、実践的なトレーニングなどを紹介する。

■著者紹介
〈吉原珠央〉全日本空輸株式会社(ANA)客室乗務員、英国留学などを経て、独立。イメージコンサルタント。DC&IC代表。著書に『「また会いたい」と思われる人の38のルール』がある。

■出版社/著者からの内容紹介
航空会社の客室乗務員を辞めた後、「仕事もない、収入もない、特技もない、自信もない」という、ないない尽くしだった著者。
そこからどうやって「イメージコンサルタント」として独立し、コンサルや講演の依頼が殺到するほど活躍できるようになったのか?

それは「人とモノを自由に選べる人生」という目標を達成すべく、32のルールをコツコツと実践してきたから。
その結果、いまでは「好きなときに、好きな人たちと、やりたいことができる」毎日を過ごしている。

本書ではその具体的な方法をわかりやすく紹介。「人やモノに振り回されていた人生」が「納得できる人生」に劇的に変わるヒントが満載!

◎「自由に選べない人生」=「流される人生」
◎無理にポジティブにならない
◎「運気」は自分で変えられる
◎「~しなければ」という考え方を捨てる
◎人はイメージした人にしかなれない
◎何か「一つ」を徹底する
◎ネガティブな視点にこそヒントがある
◎タダでお願いをしない人になる
◎人脈は広げるな
◎「うらやましい」と口にしない
◎「好かれること」は目標と切り離す
◎謝罪はしつこいくらいがいい
◎「絶対」を使わない
◎「たぶん」を多用しない
◎メールでわかる「選ばれ度」
◎「選ばれる人」に共通するGNOの法則とは
◎「あるもので、なんとかできる力」をつける
◎お金持ちだから幸せとは限らない

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『「また会いたい」と思われる人の38のルール』
内容紹介
たった1秒の「反応」で、人生は劇的に変わる!

仕事も恋愛も、相手から「また会いたい」と思われてこそ、
目標を達成できるのです。

そのために最重要視すべきことは、「反応をよくする」ということです。

それを実践するだけで、仕事の幅もみるみる広がり、
いいことが次々と舞い込んでくるようになるのです。

◎人生はたった1秒の反応で決まる!
◎表情の印象は5ミリで変わる!
◎姿勢が運勢を左右する
◎恐いくらい本性が出る手癖、足癖
◎ほめられたら、第一声は『ありがとう』
◎人間関係もビジネスも『損して得取れ』
◎相手の心に届く『巻き込みアクション』をする
◎人と縁を切ることを恐れるな
◎相手にとって『意外に失礼な言葉』を使うな
◎いつも笑顔でいるのはやめよう!
◎ドン引きされる余計な一言は使うな
◎好かれようとするのはやめよう!

等々、実践すれば、その場ですぐに効果があらわれる
ルールが満載です。

『書誌学のすすめ 中国の愛書文化に学ぶ 東方選書40』

書誌学のすすめ 中国の愛書文化に学ぶ 東方選書40
高橋智
出版社:東方書店
出版年:2010年09月
コード:00701
288p
ISBN/ISSN 9784497210142

「善本」の価値観と見方を懇切に講義。書物の誕生から終焉、再生と流転までの生涯とともに、中国歴代の書物文化史を概観。現代書誌学による調査の実例や、「中華再造善本」「古籍普査」など中国の最新動向も伝える。

■編著者紹介
1957年仙台市生まれ。1986年慶應義塾大学文学研究科修士課程修了。1986〜88年上海復旦大学古籍整理研究所高級進修生。1990年慶應義塾大学文学研究科博士課程単位取得退学。現在、慶應義塾大学附属研究所斯道文庫教授。文学博士。論著に『室町時代古鈔本『論語集解』の研究』(汲古書院、
2008年)、「宋版の受容と日本の漢学」(『漢字文化三千年』高田時雄編、臨川書店、2009年)ほか。

●編著者のことば

書誌学はけしてすすめられるようなものではない。書物に接して何かの感触が心の琴線に触れたとき自ら学んでみたいと思うのがその出発点だからである。価値を定める鑑定人はたくさんいる必要はない。ただ、その鑑定に至る学問の経緯を理解できる人はいればいるほどよい。書物にとってそれは何よりの大きな味方となるからだ。……大切なことは、中国で生まれた書物は中国人の感覚で捉えなければならないことであり、それが日本に渡って来たら、日本人の感覚で捉えなければならないということである。書物の運命と生涯である。これを考え続けて行くときに古籍はそれにまつわる事跡・人物などさまざまな過去を語り続けてくれるのである。(本文より)

●目次

【第�部】書誌学のすすめ

一 「書誌学」とは何か
近代中国における「書誌学」の復興
「書誌学」と「文献学」

二 中国「文献学」の現況
原本に学ぶ——書影と影印
中華再造善本

三 「善本」の意味するところ
「善本」の価値観
「善本」を求めた蔵書家たち

四 書物の離散と完璧
零本と足本
日本の古写本の離散と再会
書物は人を呼ぶ

五 善本への道
本の大きさと色
本の重さ
序文と跋文
本の封面(表紙)
行数と字数(一)——江標の発想転換
行数と字数(二)——その文献学的意味

六 善本の美
印記(一)——蔵書印の美
印記(二)——文人たちの美観の淵源
批校(一)——その隆盛と印刷術の発達
批校(二)——受け継がれる営為と最終目的
宋版の美(一)——中国印刷史上の位置
宋版の美(二)——時代鑑定の厳しさ
宋版の美(三)——字様の美

七 書誌学を支えるもの
夢と現実
ささやかな友好

【第�部 書物の生涯】

一 書物と旅
北平から基隆へ——一九一一〜四八
台中から北溝へ——一九四九〜五四
北溝から台北へ——一九五五〜六六
台北故宮博物院の発展——一九六六〜八三
書物と旅(一)楊守敬・観海堂旧蔵書ほか
書物と旅(二)瞿�・鉄琴銅剣楼旧蔵書
書物と旅(三)日本に流伝した『論語』『尚書』

二 書物の誕生
「書」の誕生と「本」の誕生
書物と著者
書物と序文・題跋
「本」の生年月日と戸籍
写本の誕生
日本の写本

三 書物の終焉と再生
書物の年齢とは
書物ばらばら事業——類書の編纂
書物のデータ保存——版木
版木による研究
書物の変身

四 再造と鑑定
「再造」は複製か、偽物か
融和する「再造」と「鑑定」

【第�部 書誌学の未来】

一 楊守敬の購書
二 典籍の聚散(一)焚書から『四庫全書』の受難まで
焚書から黄巣の乱まで
宋・元・明代
『永楽大典』と明代蔵書の受難
『古今図書集成』と『四庫全書』
『四庫全書』の災難
禁中の失火——「天禄琳琅」など
私家の災厄——絳雲楼など

三 典籍の聚散(二)日本に渡った典籍の帰郷
幸運と帰郷
楊氏から名家へ(一)——李盛鐸蔵書
楊氏から名家へ(二)——潘氏宝礼堂・曲直瀬家養安院蔵書
得難き出会い
六合徐氏の購書(一)——徐承祖使東所得
六合徐氏の購書(二)——印記が示す流転の実態
荊州田氏の購書——伏侯在東精力所聚

四 古籍の流通史研究と古籍普査
古籍の流通史——蔵書印の功用
古籍普査(一)——広大な視野
古籍普査(二)詳細な身元調査

五 書誌学の志
書誌学の実現——総体と詳細と
書誌学の未来——読書と校勘

あとがき

【附録】
関係年表
中国皇帝年代表
参考図書
漢籍公開機関・ホームページリスト
中国の刊本の名称
清末北京城
紫禁城平面図
索引

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