チュウトウノカンガエカタ
<中東>の考え方
著者: 酒井啓子
発行年月日:2010/05/20
サイズ:新書判
ページ数:246
ISBN:978-4-06-288053-4
定価(税込):798円
内容紹介国際政治を理解するための新しい入門書
パレスチナ問題、産油国の隆盛、イランのゆくえ、イスラーム主義、ネットメディアの影響。ニュースでも理解しにくい中東情勢にかかわる問題を国際政治と現代史の視点から読み解く。
ヨーロッパの植民地主義の犠牲になった人々。いまなお続くイスラエルとパレスチナの対立。アラブ人とイスラム教の関係。オイルマネーで発展してきた産油国の歴史。冷戦構造の中で米ソの思惑に振り回されてきた国々など。著者は、これらを一つひとつ丁寧に読み解きながら、中東諸国がいかに国際政治のツケを払わされてきたか、そして、そのツケが再び国際政治に跳ね返ってきたかを語る。
また、中東諸国の人たちが国際政治に翻弄されつつも、ネットや衛星放送を駆使して、アイデンティティを模索する様子なども伝えている。
【目次】
第1章 石油の海に浮かぶ国々
大英帝国の遺産「湾岸首長国」
サウディアラビアの登場
石油の国々
第2章パレスチナ問題とは何か
中東の人々のアイデンティティーを考える
パレスチナ問題をふりかえる
アメリカはパレスチナ問題にどのように関わってきたか
第3章冷戦という時代があった
アメリカとソ連の時代
北辺防衛のための国々─トルコ、イラン
アフガニスタン侵攻
アメリカの一極集中時代へ
第4章イランとイスラーム主義─イスラームを掲げる人々
イランで実現した「イスラーム共和制」
「革命」政権の変質
「民主化が進むとイスラーム主義が強まる」のはなぜか?
「弾圧されて過激化する」
終章 メディアとアイデンティティー
【著者情報】(「BOOK」データベースより)
酒井啓子(サカイケイコ)
1959年生まれ。東京大学教養学部教養学科(国際関係論)卒業後、アジア経済研究所に勤務。二四年間の同研究所在任中に、英国ダーラム大学(中東イスラーム研究センター)で修士号取得。1986‐89年、在イラク日本大使館に専門調査員として出向。2005年より、東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授。専攻はイラク政治史、現代中東政治(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)