四方田 犬彦編
税込価格: ¥1,575 (本体 : ¥1,500)
出版 : 筑摩書房
サイズ : 15cm / 487p
ISBN : 978-4-480-42747-2
発行年月 : 2010.8
耽美的な映像をつくる映画監督鈴木清順は、達観のエッセイの名手でもあった。映画論、人生論など、その精髄を収める。
大正時代の空気を吸い込み、戦時下の暴力によって鍛造されたその洞察は、生きることの悦びも哀しみも透徹した。桜の無常に感嘆し、理論には舌うちをする虚無的な精神が、虚と実のあわいを絶妙にすくいとっていく。ノスタルジアと諦念と意地が結合し、粋を体現した随筆の精髄。
目次
ゆきあめかぜ
日記から
縄張り
犬の顔をした水鬼
路地は相変わらず静かだった…
生れたとしが大震災
東京語と地方語
味
あだ花
洋パンと『野良犬』と自動小銃
〔ほか〕