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2010年6月21日月曜日

T・G・マサリク『ロシアとヨーロッパ ロシアにおける精神潮流の研究 』

ロシアとヨーロッパ—ロシアにおける精神潮流の研究 (1)
ISBN4-915730-34-4 C0022
A5判上製376頁
定価5040円(本体4800円+税)
2002.10

チェコの思想家T・G・マサリク(1850-1937)はロシア研究家としても名高く、そのロシア研究の集大成が本書である。この著作は、ロシア精神史研究の古典として知られ、各国語に訳されており、邦訳も、第1、2巻については、かつてみすず書房から『ロシア思想史』の題名で出されている(現在は絶版)。今回の邦訳は、まだ日本語に訳されていない第3巻を含めた全3巻を、プラハのマサリク研究所が厳密な校訂を経て刊行したチェコ語版(1995-6
年)から訳したものである。

第1部「ロシアの歴史哲学と宗教哲学の諸問題」では、ロシア精神を理解するための前提として、ロシア国家の起源から第一次革命に至るまでのロシア史を概観する。第2部「ロシアの歴史哲学と宗教哲学の概略」では、チャアダーエフからゲルツェンまでの思想家たちを検討する。

* 目次

+ はしがき
+ 序 ロシアとヨーロッパ——ロシアの僧侶
1. ロシアの歴史哲学と宗教哲学の諸問題
1. 「聖なるルーシ」——第三のローマとしてのモスクワ
2. ピョートルの改革。ロシアとヨーロッパの結合
3.
フランス革命後の神権政治的反動と、セヴァストーポリに臨んでのその敗北。政治的、哲学的革命の始まり。(エカテリーナ二世——ニコライ一世)
4. 一八六一年の農奴解放と行政改革
5.
束の間の自由主義の後の、ニコライ体制の復活と継続。——テロリズム的ゲリラ革命の発展と、その犠牲者としてのアレクサンドル二世。——強化された神権政治的反動とその反テロリズム。日本との戦争における神権政治的反動の敗北
6. 最初の大衆革命と憲法の始まり。反革命
7. ロシアの歴史哲学と宗教哲学の諸問題(総括)
8. ロシア研究のための文献
2. ロシアの歴史哲学と宗教哲学の概略
1.

9. P・J・チャアダーエフ。正教の神権政治に対するカトリックの神権政治
10. スラヴ主義。正教の神権政治のメシアニズム。スラヴ主義と汎スラヴ主義
11. 西欧主義。V・G・ベリンスキー
12. 西欧主義とスラヴ主義との統合。アポロン・グリゴーリエフ
13. アレクサンドル・ゲルツェン。哲学的、政治的急進主義
+ 訳者あとがき
+ 人名索引


ロシアとヨーロッパ—ロシアにおける精神潮流の研究 (2)
# 単行本: 508ページ
# 出版社: 成文社 (2004/06)
# ISBN-10: 4915730352
# ISBN-13: 978-4915730351
# 発売日: 2004/06
# 商品の寸法: 21.2 x 15.6 x 3.8 cm

ISBN4-915730-35-2 C0022
A5判上製512頁
定価7245円(本体6900円+税)
2004.06

チェコの思想家T・G・マサリク(1850-1937)はロシア研究家としても名高く、そのロシア研究の集大成が本書である。この著作は、ロシア精神史研究の古典として知られ、各国語に訳されており、邦訳も、第1、2巻については、かつてみすず書房から『ロシア思想史』の題名で出されている(現在は絶版)。今回の邦訳は、まだ日本語に訳されていない第3巻を含めた全3巻を、プラハのマサリク研究所が厳密な校訂を経て刊行したチェコ語版(1995-6
年)から訳したものである。

第2部「ロシアの歴史哲学と宗教哲学の概略」(続き)では、バクーニンからミハイローフスキーまでの思想家たち、反動家たち、より新しい思想潮流を検討する。第3部第1編「神権政治対民主主義」では、西欧哲学と比較したロシア哲学の特徴を析出し、ロシアの歴史哲学的分析を行う。

* 目次

2. ロシアの歴史哲学と宗教哲学の概略(続き)
2.

14. M・A・バクーニン。革命的アナーキズム
15. リアリズムとニヒリズム。チェルヌィシェフスキーとドブロリューボフ、ピーサレフ
3.

16. ラヴローフとミハイローフスキー。いわゆる社会学的な主観主義者
4.

17. 公的な神権政治の理論家たち——カトコーフ、ポベドノースツェフ、レオーンチエフ
18. ウラヂーミル・ソロヴィヨーフ——神秘主義としての宗教
5.

19.
現代の社会主義——マルクス主義と社会民主主義。マルクス主義とナロードニキ主義。マルクス主義における危機。宗教問題——社会革命党
20. 現代のアナーキズム——P・クロポトキン。アナーキズムと社会主義
21. 自由主義
22. 革命主義の危機によせて——宗教問題
3.

1. 神権政治対民主主義——革命の問題
23. ロシア哲学における認識論の問題
24. ロシア哲学の宗教問題
25. 神権政治対民主主義
26. 民主主義と革命
27. 聖なるルーシ——ロシアの修道僧とフォイエルバッハ
+ 人名索引


ロシアとヨーロッパ—ロシアにおける精神潮流の研究 (3)
# 単行本: 474ページ
# 出版社: 成文社 (2005/09)
# ISBN-10: 4915730360
# ISBN-13: 978-4915730368
# 発売日: 2005/09
# 商品の寸法: 21 x 15.4 x 3 cm

ISBN4-915730-36-0 C0022
A5判上製480頁
定価6720円(本体6400円+税)
2005.08

チェコの思想家T・G・マサリク(1850-1937)はロシア研究家としても名高く、そのロシア研究の集大成が本書である。この著作は、ロシア精神史研究の古典として知られ、各国語に訳されており、邦訳も、第1、2巻については、かつてみすず書房から『ロシア思想史』の題名で出されている(現在は絶版)。今回の邦訳は、まだ日本語に訳されていない第3巻を含めた全3巻を、プラハのマサリク研究所が厳密な校訂を経て刊行したチェコ語版(1995-6
年)から訳したものである。

第3部第2編「神を巡る闘い——ドストエフスキー」は、本書全体の核となるドストエフスキー論であり、ドストエフスキーの思想を批判的に分析する。第3編「巨人主義かヒューマニズムか——プーシキンからゴーリキーへ」では、ドストエフスキー以外の作家たちを論じる。

* 目次

3.


+ まえがき
2. 神を巡る闘い——ロシア問題の歴史哲学者としてのドストエフスキー
+ ドストエフスキーの伝記
+ ドストエフスキーの公式
1. ニヒリズム——アナーキズム的無神論
2. ゾシマ——宗教哲学(ニヒリズムを克服するロシアの修道僧)
3. フォイエルバッハ対修道僧
4. 大審問官
5. 異端者ゾシマ——懐疑主義者ドストエフスキー
6. 哲学と教養
7. 宗教と道徳I
8. 宗教と道徳II(カラマーゾフ主義)
9. 殺人と自殺
10. ドストエフスキーの公式は誤っている
11. ロシアの全人
12. 人間性と民族性。民族性と宗教
13. ショーヴィニズム。人名の浪費
14. ロシア的性格
15. ロシアとヨーロッパ
16. 外交政策——内政に勝る外交
17. 内 政
18. ツァーリズム
19. ベリンスキーからウヴァーロフへ

3. 巨人主義かヒューマニズムか——プーシキンからゴーリキーへ
+ ロシア文学と世界文学におけるドストエフスキー
1. A・S・プーシキン
2. オネーギン——ファウスト
3. G・G・バイロン
4. ミュッセのローラ
5. M・J・レールモントフ
6. N・V・ゴーゴリ
7. I・A・ゴンチャローフ
8. I・S・トゥルゲーネフ
9. L・N・トルストイ
10. デカダン派
11. M・ゴーリキー
+ 結論
+ 断片
+ マサリクとロシア——ヨーロッパから見たロシア——石川達夫
+ 人名総索引

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